論文・レポートの問いだけ

日常の問いを集めました。

勉強は「計画的」に取り組まなければ身につかないのか?

前に個別指導塾でアルバイトをしていたとき、担当している各々の生徒の「カルテ」を作成する業務があった。「カルテ」では、1学期の間にどこからどこまでの単元を取り組むか、何月にワークの何ページから何ページを解くのか、といった細かいスケジュールを立てる。それは、授業のコマ数に応じて料金を支払う保護者との面談で提示するために作られた。そして、そのスケジュールの大枠として、「長期目標」「中期目標」「短期目標」を設定する。長期目標は、〇〇高校合格など。中期目標は、学年末テストで〇〇点など。短期目標は、小テストで満点、学期末テストで〇〇点など。

この目標やスケジュールの設定の仕方は、とてもビジネスモデル的ではないか。不確定な未来を仮確定させる形で進めていく。小中高の勉強は、カリキュラムが決まっていて、1年間に勉強する内容が人によって減ったり増えたり変わったりしない。そのため、計画性を持って取り組めば、完璧に理解し定着させることができる、という理屈なのだろう。しかし、学ぶという行為において、一旦進むべき未来を仮確定させるビジネス的な時間感覚を持ち込むことは必ずしも良いといえるのだろうか?興味や好奇心の赴くままに学ぶことはしなくてよいのか?なぜ、塾において、ビジネス的な時間の思考法が持ち込まれることになったのか?「計画性」とは別の方法で、学校で勉強する内容を身につけることは不可能なのか?